「証言は証拠ではない」という戯言

元記事作者様Afternoon Cafe



「証言は証拠ではない」という常套句。
これは検証するのも馬鹿馬鹿しいものなのですが、こんな戯言をドヤ顔で当ブログに書き込んでくる人がいまだにいるので(コメントは非承認ですが)、一度まとめておこうと思います。

まず、世間一般の常識、社会通念として、「証言は証拠ではない」などというプリンシプルは聞いたことがありません。
初耳です。だって、これ、平たく言えば「およそ人の話は一切信用ならん」と言ってるようなものですもの。
「証言は証拠ではない」というフレーズを聞くのは、ネトウヨが従軍慰安婦を否定するとき、あるいは日本軍の過去の蛮行を否定するときに限られています。

このフレーズは「その証言を証明する公文書なり物証なりがない限り、その証言は一律に信用できない。嘘同然、取り上げる価値はない」という意味のようです。どうやら彼らの頭の中では「証言は公文書がないかぎり真実ではないという推定が働くから無視して良い」という珍妙なルールができあがっているみたいです。

しかし一般的に現実では「証言」はこんな扱われ方をしていません。
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[ 2012/06/24 ] 従軍慰安婦

日本政府の「元慰安婦への賠償は日韓条約で解決済み」論は破たんしていることを示す論文のご紹介

元記事作者様Afternoon Cafe



先日こちらのエントリーで、「日韓条約で解決済み」という日本政府の主張は既に破たんしていると書きましたが、今日はそれについてのエントリーです。
これは法解釈の問題ですので、私がごちゃごちゃ述べるよりも法律の専門家の文章をお持ち帰りさせていただきましょう。
従軍慰安婦裁判の一つ関釜裁判の控訴審の結審で、原告代理人である山本弁護士が「日韓条約で解決済み」が法解釈として成り立たないことを鮮やかに論証しています。
(ちなみにこの点に関しては裁判所は判決内で判断を示していません)


http://www.kanpusaiban.net/saiban/yamamoto-hanron.htm
(引用開始)
「日韓協定により解決済」論について

第一 国連における議論

一 日本政府は、国連において日本の戦後補償問題が討議されるたびに、「日韓協定により解決済」論を主張してきた。
 しかし、それは左記のように、
「日韓協定は経済協力問題を扱ったものであり、被害者の人権に関する条約ではない」「日韓会談において『慰安婦』問題が討議されたことはない」などの理由で一蹴されてきた。

二 国連人権委員会クマラスワミ報告書(1996年)
「特別報告者の見解によれば、サンフランシスコ講和条約も二国間条約も、人権侵害一般に関するものでないばかりか、とくに軍事的性奴隷制に関するものでもない。当事国の『意図』は『慰安婦』による特定の請求を含んではいなかったし、かつ同条約は日本による戦争行為の期間中の女性の人権侵害に関するものでもなかった。したがって、特別報告者の結論として、同条約は、
元軍事的性奴隷だった者によって提起された請求を含まないし、かつ日本政府には未だに国際人道法の引き続く違反による法的責任がある。」

三 マクドゥーガル報告書(1998年)
「…この条約が当事国間の『財産』請求問題の解決を目指した経済条約であり、人権問題に取り組んだものでないことは明白である。…韓国側代表が日本に示した請求の概要を見れば明らかなとおり、この交渉には、
戦争犯罪や、人道に対する罪、奴隷条約の違反、女性売買禁止条約の違反、さらに国際法の慣習的規範の違反に起因する個人の権利侵害に関する部分は全くない…したがって、日韓協定第二条で使用される『請求権』という用語は、このような事実が背景にあるという文脈で解釈しなくてはならない。日韓協定に基づいて日本が提供した資金は、明らかに経済復興を目的としたものであり、日本による残虐行為の個々の被害者に対する損害賠償のためのものではない。1965年の協定はすべてを包含するような文言を使用しているが、このように、二国間の経済請求権と財産請求権のみを消滅させたものであり、個人の請求権は消滅していない。したがって日本は、自己の行為に現在でも責任を追わねばならない。」
四 このように、「経済協力により戦後補償問題が完全に解決した」との日本政府の主張は、国際社会に全く受け入れられていないのである。

第二 国会における答弁

 一 日本政府は、日韓協定締結以後、右協定により韓国人に対する戦後補償問題は完全に解決済みになったと繰り返し表明してきた。
 しかし、1991年8月27日以降の国会答弁においては、政府は日韓協定の規定は外交保護権の放棄にすぎず、個人の請求権は消滅していないことを認めるようになった。

二 右の答弁の変遷は次のような経緯によるものである。
 1991年3月26日、参議院内閣委員会において、シベリア抑留者のソ連に対する請求権について、次の質疑が行われた。
「翫正敏議員 …条約上、国が放棄をしても個々人がソ連政府に対して請求する権利はある、こういうふうに考えられますが、…本人または遺族の人が個々に賃金を請求する権利はある、こういうことでいいですか。
 高島有終外務大臣官房審議官 私ども繰り返し申し上げております点は、日ソ共同宣言第六項におきます請求権の放棄という点は、国家自身の請求権及び国家が自動的に持っておると考えられております
外交保護権の放棄ということでございます。したがいまして、御指摘のように我が国国民個人からソ連またはその国民に対する請求権までも放棄したものではないというふうに考えております。」(甲六三号証)
 質問が日本人の権利にかかわるものであったため、政府は日ソ共同宣言によって個人の請求権が消滅するものではないことを右のように明確に答弁した。ところが、右の答弁を引用して日韓協定について質問された場合、これとの均衡上、日韓協定も外交保護権の放棄に過ぎないことを明かさざるを得なり、1991年8月17日以降、左記のような一連の答弁がなされたのである(甲六四号証)。

1 1991年8月27日 参議院予算委員会
「政府委員(柳井俊二君) …先生御承知のとおり、いわゆる日韓請求権協定におきまして両国間の請求権の問題は最終かつ完全に解決したわけでございます。その意味するところでございますが、日韓両国間において存在しておりましたそれぞれの国民の請求権を含めて解決したということでございますけれども、
これは日韓両国が国家として持っております外交保護権を相互に放棄したということでございます。したがいまして、いわゆる個人の請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたというものではございません。日韓両国間で政府としてこれを外交保護権の行使として取り上げることはできない、こういう意味でございます。」

2 1992年2月26日衆議院外務委員会
「柳井政府委員 …それで、しからばその個人のいわゆる請求権というものをどう処理したかということになりますが、この協定におきましてはいわゆる外交保護権を放棄したということでございまして、韓国の方々について申し上げれば、
韓国の方々が我が国に対して個人としてそのような請求を提起するということまでは妨げていない。しかし、日韓両国間で外交的にこれを取り上げるということは、外交保護権を放棄しておりますからそれはできない、こういうことでございます。
…その国内法によって消滅させていない請求権はしからば何かということになりますが、これはその個人が請求を提起する権利と言ってもいいと思いますが、日本の国内裁判所に韓国の関係者の方々が訴えて出るというようなことまでは妨げていないということでございます。
…ただ、
これを裁判の結果どういうふうに判断するかということは、これは司法府の方の御判断によるということでございます。」

3 1992年3月9日 衆議院予算委員会
「伊東(秀)委員 …今法制局長官がお答えくださいましたように、外交保護権の放棄が個人の請求権の消滅には何ら影響を及ぼさない、とすれば、全く影響を受けていない個人の請求権が訴権だけだという論理が成り立つか否かという見解、解釈を伺っているのでございますが、いかがでしょう。
…工藤政府委員 訴権だけというふうに申し上げていることではないと存じます。それは、訴えた場合に、それの訴訟が認められるかどうかという問題まで当然裁判所は判断されるものと考えております。」

三 以上の一連の答弁は、総合すると、次のような趣旨である。
 1 日韓協定は外交保護権を放棄したもので、個人の権利を国内法的に消滅させたものではない。
 2 「財産、権利及び利益」については措置法で国内法的に消滅させたが、「請求権」はその限りではない。
 3 「請求権」について韓国人が日本の裁判所に訴訟を提起することができる。
 4 右の場合に請求が認められるか否かは裁判所が判断することである。

 日本政府は「韓国人個人に請求権あり」と明言するのを避けようと意図的に曖昧な言い回しをしているが、結局は
日韓協定によって請求権が消滅していない旨の答弁であることは明らかである
 不二越に連行された元勤労挺身隊員が賃金を請求した事件においても、富山地裁は1991年8月27日に国が初めて個人の請求権が未解決であることを認めたことを前提として、その日から賃金請求権の消滅時効が進行すると判示している(1995年7月24日富山地判 判タ九四一号一八三頁)。

(中略)

したがって、一審原告らの被害に対する補償・賠償の問題は日韓協定によって何ら解決されていないから、日韓協定は国の立法義務を免除する何の理由にもなりえない
 また、前記のように日本政府は日韓協定締結時から、これが外交保護権の放棄を意味するにすぎず、個人の請求権を消滅させるものではないことを十分に認識していたが(甲六五号証)、その後日韓協定により韓国人被害者個人の賠償請求権も消滅したとの誤った解釈を繰り返し流布し(一審被告準備書面もそのひとつである)、韓国人被害者に著しい苦痛を与えてきたのである。
                                   以上

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[ 2012/06/14 ] 従軍慰安婦

日本軍性奴隷(従軍慰安婦)について参考資料をメモ

元記事作者様Afternoon Cafe



日本軍性奴隷に関する資料をピックアップしてみました。自分のための資料集です。
去年の慰安婦像の記事の時から一度まとめてアップしようと思ってたのですが、すっかり遅くなってしまって・・
ざっと覚え書き程度にメモしただけですので、随時足していってもう少し見やすく整理していこうかと思います。皆さんにもいくばくかお役に立てばうれしいです。

詳しい資料内容がweb上で全て直接公開されているわけではなく、それが掲載されている書籍の紹介の場合もありますが、ご了承ください。

当然ですが、ここにあげたもの以外に目を通しきれないほどたくさんの資料が既に存在します。
公文書も続々。
「証言は証拠ではない」「物的証拠が無ければダメ」と言っている人は、慰安婦問題は慰安婦だったと名乗り出た女性の証言しか存在しない、との思い込みが大前提になっているようです。そうでなければ「証言だけでは証拠にはならない→物的証拠が無いから、慰安婦は存在しなかった」という論法は成り立ちません。
ですが実際には膨大な資料が存在します
なので「証拠は?」と言いたい方は少なくともここにあげた資料に目を通してから書き込まれるようお願いします。
(それ以前に「証言は証拠ではない」という命題自体が成り立たないことはこちらで説明しました。)
物的証拠といは具体的に何を指しているのかさっぱりわかりませんが、公文書なら確定的な証拠であることに異論はないでしょう。資料集には公文書もありますので、目を通してください。

また、朝鮮女性の慰安婦徴集では軍に「奴隷狩り」のような強制連行はなかったから責任はない、と言う方も資料に当たって府・軍の統制監督及び関与・協力の実態に目を通してから書き込みをしてください。

いずれも一言で言えば、歴史資料の存在を知らない勉強不足ってことですね。

日本政府の最後の抵抗材料であった「日韓条約で解決済み」の抗弁はもう使えない事が明らかである以上、日本は一刻も早く、最もふさわしい形の法的責任をとることしか道は残されていません。残された時間は少ないです。

では、順不同ですが、参考サイトのリンク先をあげておきます。
「続きをよむ」以降では、項目別にピックアップしたのでクリックしてみてください。まだ整理途中なのはご容赦ください。少しずつ整えて見やすいようにしようと思います。
オススメのサイト、書籍、などお教えいただければ幸いです

参考サイト

デジタル記念館 慰安婦問題とアジア女性基金
http://www.awf.or.jp/

資料が充実しています。
・日本軍の慰安所と慰安婦(ざっと把握するのにおすすめ)
http://www.awf.or.jp/1/index.html
・基金事業関連資料内の「慰安婦」問題調査報告・1999 PDFは読み応えあり
http://www.awf.or.jp/6/01-1.html
・慰安婦関連歴史資料 (各省庁や米国国立公文書館などから260件をこえる資料の宝庫です。公文書続々。)
http://www.awf.or.jp/6/document.html
などなど・・・

日本の戦争責任資料センター
http://space.geocities.jp/japanwarres/
 ・資料室INDEX
 http://space.geocities.jp/japanwarres/center/library/lib-index.htm

日本の現代史と戦争責任についてのホームページ 林博史HP
http://www32.ocn.ne.jp/~modernh/

永井和のホームページ
http://nagaikazu.la.coocan.jp/

日本軍の慰安所政策について 永井 和
http://www.bun.kyoto-u.ac.jp/~knagai/works/guniansyo.html

日本軍「慰安婦」問題 戦争責任ドットコム
http://space.geocities.jp/ml1alt2/data/data5/data5.html

 ・吉見義明「従軍慰安婦」(岩波書店)中の資料
 http://space.geocities.jp/ml1alt2/data/data5/data5-02.htm
 ・極東国際軍事裁判に各国が提出した日本軍の「慰安婦」強制動員を示す資料7点(林博文氏)
 http://space.geocities.jp/ml1alt2/data/data5/data5-04.htm

NPJ従軍慰安婦問題 資料
http://www.news-pj.net/siryou/ianfu/index.html

従軍慰安婦資料館(「指環」のホームページ)
http://www.geocities.jp/yubiwa_2007/index.html

オメガのHPより「従軍慰安婦 」
http://www.geocities.jp/forever_omegatribe/juugunnianfu.html

ホームページー原田 日韓・アジア
http://www.zephyr.dti.ne.jp/~kj8899/contents.html

従軍慰安婦について
http://www2.ocn.ne.jp/~adult/ianfu/index.html

関釜裁判を支援する会
http://www.kanpusaiban.net/index.htm
ここも充実したサイトです

在日の慰安婦裁判を支える会「オレの心は負けてない」
http://www.geocities.co.jp/WallStreet/7486/index.html

VAWW-NETジャパン
http://www1.jca.apc.org/vaww-net-japan/index.html

アジア女性資料センター
http://ajwrc.org/jp/

アクティブミュージアム 女たちの戦争と平和資料館
http://www.wam-peace.org/

ブログ
・Gazing at celestial blue
http://azuryblue.blog72.fc2.com/?tag=%C6%FC%CB%DC%B7%B3%C0%AD%C5%DB%CE%EC%C0%A9%CC%E4%C2%EA
・Stiffmuscleの日記 どくしょのじかん
http://goo.gl/VqoUh
・美しい壺日記 カテゴリ「従軍慰安婦」
http://dj19.blog86.fc2.com/category12-2.html
・永井和の日記
http://ianhu.g.hatena.ne.jp/nagaikazu/
・kmiura
http://ianhu.g.hatena.ne.jp/kmiura/
・誰かの妄想・はてな版 従軍慰安婦
http://d.hatena.ne.jp/scopedog/searchdiary?word=%2A%5B%BD%BE%B7%B3%B0%D6%B0%C2%C9%D8%5D
・従軍慰安婦問題を論じる
http://ianhu.g.hatena.ne.jp/
・Apes! Not Monkeys! はてな別館
[戦争犯罪][戦時性暴力]慰安婦・慰安所に関してオンラインで閲覧できる一次史料(追記あり)
http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20070304/p1

政府の見解
朝鮮半島出身者のいわゆる従軍慰安婦問題に関する加藤紘一内閣官房長官発表
http://www.awf.or.jp/6/statement-01.html
慰安婦関係調査結果発表に関する内閣官房長官談話(河野談話)
http://www.awf.or.jp/6/statement-02.html
いわゆる従軍慰安婦問題について(内閣官房外政審議室)
http://www.awf.or.jp/6/statement-03.html
戦後50年に向けての村山富市内閣総理大臣の談話
http://www.awf.or.jp/6/statement-04.html

書籍・書評
吉見義明「従軍慰安婦」
戸塚悦朗「日本が知らない戦争責任」

林教授が日本軍「慰安婦」問題に関して推薦する本
http://www32.ocn.ne.jp/~modernh/paper109.htm
書評・戦地性暴力を調査する会編『 資料集 日本軍にみる性管理と性暴力―フィリピン1941-1945年』梨の木舎、2008年
http://www32.ocn.ne.jp/~modernh/review05.htm
ブックガイド
http://www32.ocn.ne.jp/~modernh/paper90.htm
秦郁彦『慰安婦と戦場の性』批判
http://www32.ocn.ne.jp/~modernh/paper44.htm
解説 中国人元「慰安婦」の証言『季刊戦争責任研究』第15号、1997年3月
http://www32.ocn.ne.jp/~modernh/paper05.htm
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[ 2012/05/16 ] 従軍慰安婦